セイジレイプシナリオ紹介
第4夜 「富豪ムーラ」
(製品版と若干記載が違う場合があります)
ルディーノ「旦那ぁ、シケた顔してどうしたんスかぁ?」
ルディーノが肩をたたく。
初対面のときから馴れ馴れしかったこの男の挙動は、別に不快感を得るようなものでもなかったが、今はなんとなくひとりになりたかった。
ルディーノ「ほら、辺りを見て御覧なさい。紳士淑女、皆金に飽かせて豪華に着飾ってるじゃあないスかぁ。」
だから何だというのだ。私は借金取りにこうやって付きまとわれている身だというのに。
気がつくと、ルディーノは私から離れ、少し遠くで別の男に話しかけていた。
男は見るからに金満で、人の2倍はあろうかという横幅に、暑苦しい毛皮をふんだんに施した重厚なコートを着ている。
ふたりは親密そうにこそこそと話し続けている。
<ゴールドが1000万以上>
ん?
ルディーノがこちらに来た。金満デブもついてくる。
ルディーノ「旦那、紹介しやすぜ。こちらはメルキドの歓楽街の商売を一手に担っておられる、大商人ムーラさんです。」
デブは手を差し出してきた。
流れに任せ、手を差し出し握手した。
ムーラ「ルディーノさんから話は聞きまして。大変カジノで儲かっておられるようで。」
「ああっ・・・。いや、全然です。私など・・・。」
こちらの返事を最後まで聞かず、ムーラはしゃべり続ける。
ムーラ「私もね、よく行くんですよ、あそこのカジノ。なかなかね、楽しくてね。
私も何匹かあそこで飼ってますので、ぜひまた、ひいきにしてやってください。
「飼っている」? トラでも飼っているのだろうか。カジノで。
適当な愛想笑いを浮かべていると、男は満足気にうなずきながら、去っていった。
「なんだ、急に。」
ルディーノ「いや、旦那もカジノで儲かってこれば富裕層の仲間入りですから。上流社会に知り合いを作っておいて損はねぇスよ。」
「富裕層ねぇ・・・。」
借金取りが監視についている富裕層などいるものだろうか。
<ゴールドが1000万未満>
少しの間、そんな二人のやり取りを見ていたが、つまらないので歩き出した。
ほどなくしてルディーノが戻ってくる。
「なんだぁ?あいつは。」
興味もないが、話題として振ってみた。
ルディーノ「あの人は、メルキドの歓楽街の商売を一手に担ってる、大商人ムーラさんです。」
「そうか。さぞ景気がよさそうなことで。」
ルディーノ「カジノでもいっぱい選手を囲ってるみたいですぜ。旦那の賭けた選手の中にも、ムーラさんの選手がいたかもしれないスよ。」
それはそれは。
選手を囲う・・・ねぇ・・・。
借金取りが監視についている間は縁のない話に思われたが、いずれ俺にもそういう日が来るのだろうか。
<共通>
そんなことを考えながら、今日も再びカジノへ向かって歩き出した。
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