セイジレイプシナリオ紹介

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第5夜 「賢者サーラ」

 

(製品版と若干記載が違う場合があります)

 ギーンゴーン。

 教会の鐘が鳴り響く。

 メルキドにも教会があり、人々はそこで神に祈りをささげる。

 僧侶は様々な神秘の術を身につけ、訪れた人たちの体内を浄化したり、高位の僧になれば心臓が止まった人体を生き返らせることもできるそうだ。

 私は生死の境を行き来する危険な目に遭ったことがないので、そんなお世話になったことはないが・・・。

 なんとなく教会に魅かれて中をのぞく。

 今日は礼拝の日ではないのだろう。誰も人がいない。

 いや、一人いた。

 女の人が一人、熱心に祈りを捧げている。

 尼僧かと思ったが違う。賢者だ。

 賢者は上級魔術師という側面と同時に僧侶としての資質も持っている。

 賢いだけではなく、信仰心も高くなければならないのだ。

 あ・・・。

 ジーッとつきとまといのように凝視していたせいだろうか。その熱い視線に気がつき、その賢者はこちらを向いた。

 彼女は黙ってこちらを向いている。

「あ・・・。すみません・・・。お祈りの邪魔をするつもりはなかったのですが・・・。」

 彼女は首を振る。

0060.jpg (30355 バイト)サーラ「いいえ・・・。大丈夫です・・・。(001)

 何か困ったことがおありなんですか?」(002)

「え・・・。いや・・・。特段今は・・・。」

 何だろう、この心を見透かされている感じ。

サーラ「・・・。一緒にお祈りしますか?」(003)

 ええっ!

 手を引っ張られたので、なすがままに彼女の隣にひざまずき、祈りを捧げた。

 ・・・。

 うーん。お祈りといっても、何を念じたらいいのだろうか。

 女の人は一心に何かを念じているようだ・・・。

 ・・・。

 うーん。

 祈るといえば・・・。幸せな生活・・・。

 日々、お金のことや生活のことにビクビクしないで、安心できるやすらぎの日々・・・。

 そんなこと・・・なかなか無理なのだろうか・・・。

 ―。

 理想の生活を目を閉じて思い浮かべていると、だいぶ時間が経っていたようだ。

 女性が興味深そうに私の顔を覗き込んでいる。

「あ・・・。すみませんでした。お祈りの邪魔をして。」

サーラ「とても熱心に祈ってらっしゃいましたね。神様はきっとお聞き届けくださったと思いますよ。」(004)

 笑いながら女性が言う。

「あっ、名乗りもしないでごめんなさい。私は(変数名)。商人です。仕事でこの街に来ました。」

 ギャンブルが仕事かどうかは分からないが、とっさに出た言葉だった。

サーラ「私の名前はサーラです。上の世界のスーの村から来ました。(005)

 村の巫女をしていましたが、今は悟りを開き、賢者になりました。」(006)

 サーラ。何て清々しい名前。

「そうですか。今はこちらに住んでらっしゃるんですか?」

サーラ「え・・・。(007)

 今は・・・その・・・こちらではないです・・・。」(008)

 何やら困った様子だ。しまった、変な質問だったかな。

 家を知られるとつきまとわれると思ったのかな。

「いや・・・、ごめんなさい。不躾なことを聞きました。」

 申し訳なさそうにこちらを見ているサーラの脇で、立ち上がる。

「メルキドでこれほど信心深い人に会えるとは思いませんでした。また、神様にお祈りに来ます。」

 サーラはニッコリと笑った。大輪の花が満開に開いた様だ。

サーラ「私もまた、お会いしたいです。この教会で・・・。一緒にお祈りしましょう・・・。」(009)

 そのまま教会を去った。メルキドでこんな出会いがあるとは。

 しかし、彼女と再び会ったのは、教会ではなかったのだ。

 

第6夜へ

 

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