セイジレイプシナリオ紹介
第7夜 「ハシモ大司教」
(製品版と若干記載が違う場合があります)
サーラはいるだろうか。
淡い期待を胸に、教会へ足を運んだ。
上下世界を合わせても最大の歓楽街メルキド。その一角に佇む教会は、少しだけ浮いた感じがする。
教会の門は開かれているが、中には誰もいない。
いや、いた。
ハシモ「誰かね。」
おっさんだ。何の用もない。
「あ、いえ・・・。別に・・・。」
ここにはふらりと祈りに来る者はいないのだろうか。歓迎感が全くない。
ハシモ「教会は誰に対しても開かれておる。神のご加護がそなたにもあるように。」
勝手に祝福してくれた。これだけでも、今晩の戦績に好影響かもしれない。
満足して帰ろうとすると、そのおっさん僧侶は続ける。
ハシモ「献金は?」
こうも献金をストレートに要求する聖職者がいるだろうかとたまげた。さすがメルキドの教会。
「あ・・・。すみません・・・。財布を今持ってなくて・・・。」
これは本当だった。かけ金はいつも試合の直前に宿の金庫から運ぶようにしている。
いつもは物騒なので、一切お金を持っていないのだ。
ハシモ「教会は誰に対しても開かれておる。お布施がなくてもかまわない。」
オウムのように繰り返す僧侶。ううむ。
ハシモ「しかし、献金があるほうが教会も潤い、それは神様にとっての喜びでもある。
次の機会には是非献金をしなさい。」
なんという強欲坊主。これだけ自分に正直なのもピュアな聖職者由縁なのだろうか。
ハシモ「神の御名のもとに汗を流して働きなさい。お金はいいものです。
お金さえあれば何でも手に入る。新しい教会も、あなたの好きな食べ物も、あなた好みの女性も・・・。」
すこしこの僧侶の眼が怖くなってきたので退散することにした。
「祝福に感謝します。司祭様。」
去ろうとする後ろ側から声がする。
ハシモ「私はメルキド教管区長、ハシモ大司教である。」
司祭と司教のどちらが偉いのかもよく分からないが、「はい、はい」と素直にうなずき、脱出した。
やれやれ、えらい僧侶も世の中にはいたものだ・・・。
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